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  • 2019/04/10 (水)
  •  ちょうど4年前の統一地方選の最中、郡市にとって大きなニュースとなった「日本遺産」の認定。人吉市の旧国民宿舎くまがわ荘「くまりば」内には、日本遺産エントランスセンターもできたが認知度や活用はいかに▼その構成文化財には社寺建築だけでなく無形の郷土芸能もあり、その一つが昨報の「臼太鼓踊り」。人吉藩主の相良氏により、武道奨励や士気鼓舞のため藩内の各村に伝承されたという▼現在では、集落の人口減少や高齢化で伝承できずに途絶えた地域も多い。鬼木町は市内でも世帯数が多く、鉦打ちの小学生を確保しているが、子どもの時に地域の伝統文化を体験できることは貴重。将来、太鼓打ちの踊り手になって継承することを願いたい▼きょうの本紙で紹介の「球磨神楽」も同じく構成文化財で郡市唯一の国指定重要無形民俗文化財。ただ、若き舞手の高校生たちもその多くが進学、就職で地元を離れていく。郡市神社の大祭には欠かせず、保存会も将来の人材確保に危機感を募らせている▼統一選後半の首長と議員選挙で立候補予定者の多くが公約に掲げるのは人口減少対策や若者の定住化。具体的な妙案はあるのか。注目したい。

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