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2025/12/01
(月)
- 熊本県消防学校の「団員指揮幹部科現場指揮課程」を修了した。11月下旬、1泊2日の合宿である。部屋は4人1室、見渡す限り中年男性ばかりの寮生活が始まった▼初日の座学で火災防御などを頭にたたき込み、楽しみな昼食へ。主菜のみそカツに箸が進み、白飯をおかわりする。夜、公衆浴場のような大浴場で汗を流した後は、学生気分でコンビニへ買い出しに出た。だが、ただの修学旅行ではない▼相部屋での話題は、地域の消防団が抱える構造的な課題へと熱を帯びていく。特に「個人報酬」と「分団運営費」の関係は深刻だ。個人へ入金後の報酬徴収をやめたことで運営難となってしまう実情や、活動に参加しない団員の処遇、夜警のあり方。膝を突き合わせ、他地域の団員と本音で意見を交わした夜こそ、この合宿の核心だったのではないか▼2日目の図上訓練では、若手とベテランが混成チームを組み、図面を囲みながら現場指揮をシミュレーションしたポンプ車の位置や放水箇所を巡り、世代を超えて議論を戦わせる。この真剣な連携こそが、有事の際の地域防災力となる▼規律ある寮生活と訓練で培った「横のつながり」を、今後の活動に生かしたい。