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  • 2025/12/05 (金)
  •  アフガニスタンとパキスタンで長年、人道支援に尽力したことで知られる中村哲医師が、武装勢力の凶弾に倒れて4日で6年。昨日は、命日に合わせて熊本市でも追悼集会が開かれ、多くの人が遺徳をしのんだ▼中村医師は、現地で病気や貧困に苦しむ住民に寄り添い、診療や用水路建設を推進。その現地活動を記録したドキュメンタリー映画・劇場版「荒野に希望の灯をともす」が今月14日、人吉市カルチャーパレス小ホールで上映される▼主催の「熊本県上映を広める会」の代表を務めていたのが上田精一さん。郡市で平和をテーマに映画運動に取り組み、人吉市から長崎県に移住後も活動を継続。昨年、シネマリンク(熊本市)代表の永田良明さんと本社を訪れた際、県内上映の先鞭として人吉市での上映会に意欲を見せていたが、ことし9月に他界。上田さんの思いに報いるため永田さんは奔走し、ようやく実現にこぎつけた▼共催する地元の人吉くま映画文化協会はコロナ禍以降、「ひとよし映画祭」「名画会」などの休止が続いて久しい。2年後には創立50周年の節目。瀬戸致行前会長ら先人の遺志を継ぎ、独自の上映活動再開を期待したい。

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