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  • 2026/01/19 (月)
  •  錦町の広報紙1月号に掲載された、ある高校生の寄稿が静かな感動を呼んでいる。筆者は球磨中央高校2年生の山本泰生さん。「いつかこの町に帰ってきたい」。その言葉には、故郷への愛着と未来への頼もしい決意が込められていた▼彼は生徒会活動の一環で昨秋、「球磨川盆祭」のボランティアに参加した。そこで、協賛金のみで祭りを運営する大人たちの情熱にふれる。「この祭りがあるから帰ってこようと思える場所にしたい」。主催者の思いに感銘を受け、彼は主体性を持って動く大切さを学び、将来は地域を「支える側」になりたいと結んでいる▼若者の流出が課題となる中、大人はつい悲観的になりがちだ。だが若者は、汗をかく大人の背中を冷静に見つめ、自身の未来を重ねている。彼らの真っすぐな成長は、学校教育のみならず、彼らを見守る地域社会が豊かであることの証しでもあるだろう▼「いつか帰る」。その約束は、そこに暮らす私たち大人への宿題と思う。彼らが戻ってくる時、胸を張って迎え入れられる地域をつくれているか。一人の高校生の等身大の言葉が、新春の人吉球磨に生きる私たちへ、温かい希望と問いを投げ掛けている。

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