- 2026/06/29 (月)
- あの未曽有の令和2年7月豪雨災害から、間もなく6年を迎える。被災された人々にとって、この歳月は「もう6年」なのか、あるいは「まだ6年」なのか。それぞれの複雑な胸中が交錯する中で、私たちは7度目の夏を迎えようとしている▼ことしの7月4日前後は、犠牲者への追悼式や神社の復興祭、流水型ダムの検証シンポジウムなど、災害関連の重要な行事を数多く予定している。しかし、それ以上に目を引くのは、地域の祭りやスポーツ大会、伝統文化体験といった日常のイベントが活気を取り戻している点▼一歩一歩進んできた復旧の先に、確かな「日常」が戻りつつあることを実感する。日常の回復が地域に希望をもたらす一方で、避けて通れないのが「記憶の風化」という切実な不安。歳月とともに当時の生々しい記憶が薄れ、被災の教訓を次の世代へと語り継ぐことの難しさにも直面している▼日常を取り戻すことと、あの日の教訓を刻み続けることは、決して相反するものではない。悲しみを忘れるのではなく、日常の尊さを知るからこそ、防災への誓いを新たにする。節目に当たり、記憶を紡ぎ続ける決意を厳かに固めたい。
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