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  • 2025/11/20 (木)
  •  全国には、本紙のように特定地域をエリアにした地域紙と呼ばれる新聞がある。本社に届く各紙の中で目にとまったのは、静岡県伊東市の「伊豆新聞」。今月1日付けの1面に躍った大きな横見出しは「田久保市長 失職」▼ご承知と思うが、前市長の田久保真紀氏はことし5月に初当選したが、就任直後に学歴詐称疑惑が持ち上がり、公選法違反、有印偽造私文書行使違反で告発されるなど市政の混乱が続いた▼市議会は不信任決議案を可決したが、田久保氏は議会を解散。市議選後の臨時会で不信任決議案を再可決、田久保氏は失職した。市長選は12月7日告示、14日投開票で行われるが、立候補予定者説明会には12陣営が出席。昨日は田久保氏が出馬を表明し、乱戦が予想されている▼沖縄県南城市でも古謝景春市長の職員に対するセクハラ行為を巡り、伊東市と同じ経過をたどり、17日の臨時会で不信任決議案が再可決され失職した。一連の混乱で考えさせられるのは、解散権行使の妥当性▼解散と失職による選挙が続くことで市政は長期停滞し、選挙経費もかさむ。地元住民は複雑な思いだろう。地方自治を改めて考える上でも両市長選に注目したい。

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