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  • 2018/10/17 (水)
  •  朝夕は肌寒く、秋本番。スーパーに並ぶサンマやサツマイモといった食材も秋真っ盛りだ。テレビでは食欲の秋よろしく、海、山、川の水産物から青果物に至る旬の食材を用いた特組が“宴”とばかりに彩る▼首都・東京で戦前戦後の激動期を経て長年にわたり生鮮食料品を提供し続けた築地市場に変わる豊洲市場は、あすで開場から1週間。豊洲への移転を機に商いから身を引いた職人の一人は目頭を押さえ「(築地は)人生そのもの」と振り返った▼学生時代に仕送りの食費を握り締めてよく行った築地市場は場内、場外市場を問わず新鮮でいいものをより安く―が足を向かわせた。ある人気店の店主は食材の目利きもさることながら英語、中国語、韓国語など料理をさばくように顧客に応じて使い分け“外貨”を稼いでいた▼それら飲食品などは1年後の消費税率10%への増税を8%のまま据え置く軽減税率に絡み、例えばコンビニエンスストアなどで買う場合、店内のイートインで食べれば外食とみなされ10%、持ち帰れば8%▼同じ商品でもその時々で2%の差異が生じるから分かりにくい。店によって異なる外税、内税も統一できないかと案じる声もいまだに残る。

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