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  • 2018/06/29 (金)
  •  梅雨の空を見上げると怪しげな雲。一昨日、郡内で短時間の激しい雨に見舞われたが、東南アジアのスコールのよう。九州の熱帯化を思わせる▼記憶に新しい20日の豪雨は、郡市南部を中心に湯前町横谷で時間雨量62㍉を記録。大雨警報が出たのは真夜中の午前3時44分。そのわずか11分後に土砂災害警戒情報が発表され、人吉市の幹部は「こんなことはなかった」と振り返る▼未明から災害対策本部会議や避難所開設に追われ、避難勧告、胸川上流4地区には避難指示が出された。携帯電話のエリアメール配信の着信音が鳴り響くたびに、ただならぬ事態が起きているのが分かった▼当時の雨雲の動きを見れば、昨年の九州北部豪雨のような帯状の雨雲が南から次々と北上。さらに降り続いていたら甚大な土砂災害が起きていたかもしれない。夜中の豪雨に市側も判断に苦慮したようだが、今後も空振りを恐れず、住民側も雨を侮らずに早めの避難を心掛けたい▼先日から蒸し暑さも増してきたが、そんな梅雨に清涼感を与えてくれるのは青いアジサイの花。災害に対し冷静に対処できるよう日ごろから周囲に目を向け、花をめでられる心のゆとりを。

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