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  • 2018/06/26 (火)
  •  七夕を来週に控え、そろそろ笹の準備だ。昨年より願掛け数も多いため、ことしは“大ぶり”にしようかと思案中▼笹と竹の区別は意外と難しいが、実は両者はイネ科の植物。さらに竹の茎は樹木のように木質化するも、幹は一定以上に太くならず、樹木と草本層に属する。そして特筆は地下茎の結合。まさにクローン植物も過言ではない▼謎多き竹だが、一説では120年周期で開花した後、一斉に立ち枯れる場合がほとんどとか。わが国では竹の開花は凶事の前兆と信じられてきた。直近の5年間では全国で10例ほどながら、周期に差し掛かるのか気になる▼そんな竹の立ち枯れを心配するのが、国鉄OBで人吉地区統括名誉駅長の高木正孝さん。2004年の人吉西小創立記念を機に、隣接する鳥ケ丘の伐採ボランティアを続けてきた高木さんだからこそ感じる、人吉駅裏手の急傾斜危険区域の危うさは無視できないと思う▼古来、神事にも使われてきた笹や竹には殺菌力もあり、神の依代の思想もあったほど。見た目も風情があり葉音も耳に優しく、京都嵐山は竹の存在が人を寄せる▼ことしの短冊。月並みだが「家内安全」と「世界平和」に「平穏無事」を追加。

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