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2018/06/21
(木)
- 先の大阪北部地震の被害は微小との意見あり。確かにそれも比較対象次第だが、４人の命の尊さは普遍的価値である▼違法ブロック塀の被害者を尊べばこそ、早急な確認作業が不可欠。郡市の場合はどうか。大雨など自然災害への懸念を含め、人的災害防止を念頭に身近な危険箇所を再度、洗い出すべきだ。安心できる生活環境は私たち地域住民の関心が構築するもの▼尊ぶといえば先週１３日、青井阿蘇神社の蓮池で雄カモ１羽が亡くなった。近くの住民が“アリス”と命名し餌付けるなど、登下校の子どもをはじめ観光客にも人気の存在だった。その誰もが鳥インフルエンザなど疑わず、ただ悲しみに暮れたという▼齢を重ねており、死因は老衰だろうと関係者。カモの夫婦仲は極めて良好と思ったが、この雄鳥の場合は孤独死だった。人間社会でも先日、人吉市内で一報あり。前出の関係者は「鳥の世界も因縁深いですね」と哀情を吐露▼因縁といえば「反省文」で世間が涙した女児虐待事件。その怒りも次の報道で薄まるという情報氾濫社会自体、罪深きものかもしれない▼普遍的価値観が大きく変わりつつある現代社会。ただし命の尊さだけは不変である。
