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  • 2018/05/26 (土)
  •  失礼ながら珍しく、郡市で憲法問題が激突した。それも憲法記念日の3日に護憲派は街頭活動、改憲派はフォーラム▼現憲法の施行は昭和22年5月3日だが、人吉市でもその日に祝賀の催しがあったことを先輩が本欄で書き残していた。当時、市内で旬刊発行の本紙とは別の「人吉新聞」に載っていたと▼紹介すれば「各小中学校で記念祝賀式典があり、旗行列や仮装行列も。人吉座で新憲法祝賀市民大会が開かれ五高の教授が講演、町内会ごとの演芸会で大にぎわい。郡市全戸にたばこと球磨焼酎を特配」▼本欄の先輩は「新憲法に寄せる期待と喜びのほどが伺い知れよう。主権在民、平和主義のスローガンが飢えに苦しんでいた市民の心を浮かせたのであろう」と結んでいる▼71年後のことし、改憲派は「時代に応じて、憲法は変えていくべき」、護憲派は「平和のために、現憲法を守るべき」などと強く訴えたが、郡市民はどう受け止めただろうか▼ちなみに、その人吉新聞は、2日前の5月1日に人吉民主連盟主催の戦後第1回のメーデーが行われ、約700人が参加と掲載。人吉地区の同集会は戦前にも開かれたとの証言があるとも。郡市労働界の記録としても付記。

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