HOME>>瀬音

  • 2025/07/12 (土)
  •  新聞記者になりたてのころ、他紙の先輩記者のノートの使い方をまねした。まず新しいA4判のノートを2つ折り。その折り目に沿ってぺージの真ん中に縦線を引き1ページを縦2列に分割して使うという技法だ▼ノートを横長に使うと、どうしても余白が増えていたが、引いた線に合わせてこまめに改行していくことで、テンポ良くメモすることができた。「全部を記そうと思わずに大事なところだけメモした方がいいよ」。その教えを20年以上たった今でも実践している▼「メモは連想を呼び、想像(創造)力を刺激する」。球界を代表する捕手として活躍し、監督となってからも輝かしい成績を収めた故・野村克也氏は生前、メモを取ることの重要性を説いていた▼取材先の図書館で偶然見つけた野村氏の著書。結果を出す人の「気づき」を「実行」に昇華させる技術として、メモする習慣の大切さやメモの極意が細かに紹介されていた▼近年は資料などが掲示されると、すぐデジタルカメラで撮影。あいさつや会話もICレコーダーなどのデジタル機器に頼りがち。メモがおろそかになることもあった▼希代の名将の著書を拝読し、改めてメモの重要性を認識した。

トップへもどる