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2025/06/27
(金)
- 人吉球磨から山で隔てられているとはいえ、その動きが気になるのは宮崎、鹿児島県境にまたがる霧島連山の火山活動▼以前から活発な兆候を見せていた新燃岳が22日午後、7年ぶりに噴火。翌23日には、噴火警戒レベル2の「火口周辺規制」から同3の「入山規制」に引き上げられた。昨日も噴火し、噴煙は火口から1000メートル以上上がった▼今後、心配するのは大規模噴火による噴石や火山灰。特に風向きによっては、人吉球磨も降灰の影響を受けかねない。過去に郡市関係者が危機感を持ったのが、今から14年前の平成23年1月に起きた約300年ぶりの大規模なマグマ噴火▼その時の風向きは南東方向。宮崎県の都城市や高原町などが一面灰に覆われた。当時、現地を訪れると、露地野菜や飼料作物が被害を受け、農家や住民が除去作業に追われる姿を目にし火山災害の深刻さを実感した▼郡市でも降灰対策情報連絡会議が開かれたが、その当時、市町村の防災計は風水害や地震対応が中心で、噴火の降灰対策までは想定していなかった▼霧島連山は、最高峰の韓国岳など郡市からの登山者も多い。きょう梅雨が明け、これから夏山シーズン。沈静化を願いたい。