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2025/06/05
(木)
- 6月1日に球磨川水系のアユ漁が解禁された。ことしの稚アユ放流量は昨年よりも大幅に増えたという吉報に、心を躍らせる釣りファン。初日から多くの太公望が球磨川や川辺川で釣りに興じていた▼思い返せば、昨年は遡上アユの激減で釣り人が少なかった。その寂しい情景に、観光関係者から「来年はもっと放流してほしい」と熱望していた。釣果だけでなく、観光面の盛り上がりにも期待▼アユ釣りの仕掛けに「友釣り」がある。縄張り意識が強い習性を利用し、生きたアユをおとりにする。難易度は高いが、狙いどおりに釣れた時の喜びはひとしお。やはり最初は定番の塩焼きで食したい▼人間の世界にも縄張り争いはある。その最たるものが戦争だろう。ロシアとウクライナの関係をはじめ、今の世界情勢を考えると平和とは決して言えない▼日本は憲法で戦争放棄、戦力の不保持を規定しているが、武力行使ではなく、技術の進歩が著しいサイバー戦争に発展したらどうなるのか。不安は尽きない▼アユは漢字で魚偏に占うと書く。釣った若アユを晩酌のさかなに、明るい未来を占ってみるのも一興。下手の横好きな小生にとっては釣れないと始まらないが。