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  • 2025/03/31 (月)
  •  数多くの記念日がある中で3月21日が「世界ダウン症の日」と知っている人がどれだけいるだろうか。ダウン症があるほとんどの人たちには21番目の染色体が3本あることから国連が制定した国際デーの一つ▼ダウン症のある人たちがその人らしく安心して暮らしていけるようにと、世界中でさまざまな啓発イベントを開催。日本国内では現在約8万人のダウン症児者が生活していると推測されている▼20年ほど前。人吉球磨では一人の母親の“熱意”からダウン症児の療育が開始。大阪府の一般財団法人「子供の城協会」から専門的知識を有する女性2人が毎月、郡市を訪問。子どもたちの発達指導に当たり悩みや不安を抱える保護者らをサポートした▼その活動が今月末で終了することに伴い、人吉市内で開かれたお別れ会。生後間もない時から療育を受けた青年は「大好きな歌手、福山雅治さんのもとで働くのが自分の夢です」と目を輝かせていた▼後期高齢者となっても遠方からはるばる通ってくださった先生たちに感謝。その思いは今後、先述の母親らが10年前に立ち上げた一般社団法人が受け継いでくれる。そう確信した心温まるすてきな“記念日”だった。

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