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  • 2025/03/26 (水)
  •  岩手県大船渡市で大規模な山林火災が発生したのは1カ月前。焼失面積は2900ヘクタールに及び、雨のおかげで今月9日にようやく鎮圧した▼その脅威が冷めやらぬ中、23日には愛媛県今治市と岡山県岡山市で発生。現地では、懸命の消火活動が続いているが、火の勢いは収まらず延焼は拡大、市街地に迫っている。大船渡市のようにまとまった雨が降ることを願うばかり▼この時期、山林火災が拡大しやすい要因は乾燥と強風。最初は小さな火も風にあおられれば、巨大な炎に姿を変えて手が付けられなくなり、さらに飛び火が被害を拡大させる。山では水利が確保しにくく消火活動も困難を極める▼昨日は宮崎市でも発生し、山に囲まれた郡市も人ごとではない。7年前には球磨村三ケ浦の共有林で火災が発生。熊本県の防災ヘリも出動して空中散水し、鎮火したのは21時間後だった▼同村では2年前、12月の第1日曜日の「防災学習の日」に合わせて山林火災想定の訓練を実施したが、水害や地震だけでなく山林火災に対する備えも必要▼植林から長い月日をかけ伐採期を迎える“緑の財産”。失うことがないよう屋外での火の取り扱いは厳重に。

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