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2025/03/12
(水)
- 東日本大震災から14年。海岸沿いの町に押し寄せた津波の恐ろしさ、原子力発電所の安全性、復興を支えたボランティアの存在など、さまざまな教訓を与えてくれた▼その一つが情報収集と伝達手段。携帯電話があれば大丈夫と思いがちだが、大規模災害になれば停電、回線寸断で使えなくなる。9年前に起きた熊本地震でも発生直後、通じなくなり苦慮したのを思い出す▼東日本大震災後、災害時の通信手段として見直されたのがアマチュア無線。携帯電話のような基地局が要らず、直接電波を出して交信するため、同大震災では可搬式のハンディ機、車載無線が生きた▼郡市では、アマ無線を災害時に役立てるため、平成29年に愛好者たちにより「人吉球磨アマチュア無線災害ネットワーク」が設立。無線局のネットワーク構築を目指し、交信訓練を重ねている▼メンバーの高齢化が目立つ中、注力するのは免許取得と開局促進による底辺拡大。先月は錦町で展示と体験会を開催。今月29、30日は人吉市でアマ無線4級取得の講習会を開く▼携帯電話が普及する前の昭和の時代、免許を取得した人は多い。南海トラフ地震などに備えた再開局。ぜひ一考を。