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2024/11/15
(金)
- きょう15日は、狩猟の解禁日。ただし熊本県内では、農林業被害が深刻なシカとイノシシのみ1日から解禁済み。狩猟により頭数を抑制するためだ▼県がまとめた令和4年度の野生鳥獣の農作物被害状況によると、県内の被害額は5億9678万円。イノシシの被害が2憶8523万円で約半数を占める。郡市は4492万円で、同じくイノシシが多くシカ、サルと続く▼被害額の推移を見ると、平成13年に3億円だったが、近年は5憶円前後で推移し減少に至っていない。狩猟、有害鳥獣捕獲を進めているが、温暖化で繁殖しやすい環境に変わったのも一因か。いずれにせよ鳥獣被害は、生産者の意欲減退から耕作放棄、農林業離れ、ひいては地域の過疎化につながっていく▼山間部にとどまらず、人吉市中心部でもシカ、イノシシが出没するようになって久しい。最近、村山台地周辺では甲高いシカの鳴き声を頻繁に聞くようになった。適度な緑に恵まれた安全地帯として繁殖しているのか▼先月、京都府で男性がシカの角に胸を刺されて死亡する事故が起きた。村山台地には子どもたちが通う小中高校に公園も。人に危害を加えることがないことを願う。