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2024/10/30
(水)
- 選挙は開けてみないと分からないと言われてきたが、現在は各報道機関が出口調査と分析を行い、選挙期間中でも勢力が伝えられるようになってきた▼今回の衆議院議員選挙では、自民党に対し裏金問題と対応を巡って批判が集中。政策論争よりも与党の過半数確保が焦点に。ただ、逆風で議席を減らしたとしても自公の組織力なら過半数は維持できると見る人もいたが、国民は厳しい審判を下した▼そのあおりを受けたのが公明党。裏金問題と関係なくても連立与党として議席を減らし、石井啓一代表が落選。夫が人吉市出身で以前から郡市入りしていた同党前職の吉田久美子氏は、比例九州ブロックで再選を目指し、熊本4区の金子恭之氏とともに支持を訴えたが議席を失った▼日本の多党制は、多様な意見が国政に反映できる反面、連立政権の枠組みによっては政治が不安定になりやすい。石破首相は少数与党で続投、立憲民主党は野田佳彦代表の首相指名を目指し、与野党の攻防、連立の模索が始まった▼政策が異なる各党連携には困難が伴い、短命だった過去の連立政権も思い出す。党利党略に終わらず、選挙で誓った政策を実行する政権を願いたい。