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  • 2021/06/29 (火)
  •  経済産業省の20代のキャリア官僚2人が、新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少した中小企業などを支援する国の「家賃支援給付金」をだまし取ったとして、詐欺の疑いで逮捕されるというなんとも腹立たしい事件が起きた▼「家賃支援給付金」は、昨年5月の緊急事態宣言の延長などにより、売り上げの減少に直面する事業者の事業継続を下支えするため、同省が打ち出した施策。それを申請や審査の仕組みを熟知する同省の官僚が悪用。だまし取った金の大半は、購入した高級腕時計などの支払いに充てていたという▼迅速な給付を優先するため審査を簡素にしているというが、不正受給の逮捕者は全国各地で続出。「不正受給は絶対に許しません」。同省はホームページ上で訴えるが、難関大学出身で難易度の高い試験を合格した身内のエリート職員の悪行は許し難い行為だ▼昨年の記録的な大雨で甚大な被害を受けた郡市では、コロナ禍も重なり、国や県、自治体からのさまざまな支援制度を活用しようと、不慣れな書類の作成に追われ、必死で事業の継続、再建を図っている事業者も多い。国民が収めた血税は、本当に困っている人たちに行き渡ってほしいと強く願う。

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