HOME>>瀬音

  • 2021/01/28 (木)
  •  昨年7月豪雨の被災地で、無人家屋の窓を割って進入し、壁などを破壊する心ない事件が発生した。被災者に寄り添わなければならない大切な時期になぜこんな行為が起きたのか信じられない▼家主の男性によると、公費解体前に家族でお別れ会を開き、子どもたちが慣れ親しんだ壁に感謝のメッセージを書き、別れを告げた数日後だったというだけにショックも大きかったことだろう▼しかも投げ捨てられたたばこが部屋の床を焦がしていた。もし、それが元で火災が発生していたらと思うと、侵入者に対する怒りさえ覚える。水害直後、被災地では金品や家財等の盗難被害もあった。過去には東日本大震災や熊本地震でも災害直後に泥棒が相次いだと聞く▼豪雨災害というつらかったことを乗り越え、新しい生活をスタートさせようと必死に頑張っている被災者も大勢いる。その人たちに寄り添い手助けするのが当たり前のことだ。それと逆行する今回の事件は許されるべき行為ではない▼警察も事件として捜査を進めるとともに、犯罪防止のためのパトロールなど街頭活動を強化。二度とこのような心ない事件が起きないよう市民一丸となって取り組むべきだ。

トップへもどる