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2021/01/11
(月)
- ことしの消防出初式は新型コロナ感染拡大防止のため、郡市全ての市町村で中止。例年にぎわいを見せるだけに残念に思った人も多かろう▼出初式の始まりは、万治2(1659)年1月4日に上野東照宮の前で行われた「定火消」の顔見せでの儀式だとか。その後、享保4(1719)年に町火消がこれにならって「初出」と呼ぶ儀式を行った▼明治8年1月4日以降、この伝統的な儀式は町火消を組織替えした消防組に引き継がれ、消防組が独自の技を披露。大正4年まで毎年1月4日に実施されていたが、翌5年から1月6日に実施されるようになったという歴史がある▼団員らは日ごろから住民の生命と財産を守るため、消防力の維持向上に努めている。その成果を披露するのが出初式で、ファンも多い。会場には大勢の郡市民が訪れ、放水競技では一喜一憂する光景が見られるだけに中止は残念至極だ▼毎年、1月は年明けの伝統行事が紙面を飾る。しかし、ことしは一部の成人式が中止および延期に。さらに出初式も中止となり、取材する側にとってはネタが減るなど深刻な事態といっても過言ではない。郡市民も新型コロナの一日も早い終息を懇願している。