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  • 2020/09/24 (木)
  •  人吉球磨の秋は、朝晩と日中の気温差が大きい。住み慣れた者でもつい薄着で寝てしまい、朝方の冷え込みで風邪をひいてしまうから用心が必要だろう▼彼岸を知っているかのように、農道や畦道に赤や白などの彼岸花が咲き乱れる。別名はマンジュシャゲと呼ばれ、「赤い花なら曼珠沙華」と歌われるだけあって、鮮やかな赤い色は一層秋気に深まりを感じさせる▼また、数多い秋草のハギ、ススキ、オミナエシ、ホウセンカ、オシロイバナ、アザミ、キキョウなど人吉球磨の野山は自然のままに彩られて季節を楽しませる。そんな秋草を探訪すると、気持ちも和むことだろう▼以前は、秋を表現するのに「天高く馬肥ゆる」という言葉がよく使われたが、最近はあまり耳にしないようになった。大空が澄み渡って、馬も人も太って、たくましくなることを現している。だが、その馬自体が農家に行っても見られない時代になったから使われなくなったのか?▼それに変わって「読書、スポーツ、食欲の秋」という表現が多く使われる。ことしはコロナ禍に加え、令和2年7月豪雨災害によって各種スポーツ大会の中止が相次ぐ。秋の夜長、読書にふけってみては。

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