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  • 2020/09/16 (水)
  •  12年前の9月11日といえば、県議会定例会で蒲島郁夫知事が川辺川ダム建設計画の白紙撤回を表明した日。その後、当時の民主党政権が中止を表明。本体着工はできないまま水没予定地には暫定利活用の公園や宿泊施設が整備されている▼くしくも同日は、五木村議会の定例会一般質問の日。2人の議員が白紙撤回表明後から始まった国、県、村の3者による「生活再建を協議する場」の今後、豪雨災害後に始まった検証委員会、ダム建設再燃を取り上げ注目を集めた▼知事がダムも選択肢の一つと発言したことに「責任を追及すべき」「この12年を白紙に戻そうとしている」と指摘。対応を問われた木下丈二村長は、今後の検証委員会と知事の判断を注意深く見ていくと慎重な発言に止まった▼ただ、ダムを巡る歴史を振り返る中で「国、県の責任は大きい」「ダムの被害者と考える」と本音も。令和2年7月豪雨では宮園地域の川辺川に土砂が堆積。事業を着手しながらも中止された「五木ダムがあれば」と述懐した▼「昭和」「平成」と半世紀以上にわたりダム問題に翻ろうされてきた五木村。「令和」になっても終わりは見えそうにない。知事の判断やいかに。

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