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  • 2020/08/26 (水)
  •  短かった夏休みが終わり、9月を待たずに2学期が始まった。豪雨災害で忘れがちだが、この状況に至ったのは新型コロナウイルスの影響。夏のイベントは軒並み中止、県外への移動や盆の帰省もはばかられる中、子どもたちは夏の楽しい思い出をつくれたのだろうか▼今月15日に予定されていた人吉花火大会も発災前の6月に中止を決定。それでは寂しいと、代替イベントとして観覧会場の中川原公園で竹あかりイベントが計画されていたが、豪雨災害で公園は今も立ち入りができない無残な姿に▼23日夜、人吉市と球磨村で同時に行われた追善奉納花火の打ち上げは、久しぶりに夜空を見上げる機会となった。人吉花火大会に比べれば短時間だったが、被災地の空に咲いた大輪を目にした人たちの思いはさまざま。その中で無邪気に歓声を上げる元気な子どもたちの姿は、大輪とともにこれから復興へ向かう上で希望を感じさせた。後に災害が起きた夏の記憶として残るだろう▼先が見えないからと下を向いてばかりでは道を見誤る。道標となる復興計画の策定、災害の検証と治水対策はこれから。まずは生活再建。上を向いてみんなで一緒に確実な一歩を。

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