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  • 2020/07/29 (水)
  •  豪雨発災から3週間が過ぎ、人吉市内中心部では道路脇に積み上げられていた災害ごみが消え始め、復旧と生活再建へ向けた歩みを感じる▼ただ、球磨川下流に向かうと、被害の大きさに比例して思うように進んでいない現状がある。特に球磨村では、国道219号が各所で寸断され、渡から下流の一勝地、神瀬の復旧に遅れが出ていたが、27日から神瀬まで通行可能となった▼同国道は、同村にとって両岸を結ぶ橋梁とともに復旧復興に欠かせない動脈路。被災直後の現場を見て、通行に長い時間を要すると思っていたが、仮復旧とはいえ1カ月足らずで神瀬まで通行できるとは…。関係者たちの努力に頭が下がる▼2週間前、神瀬を訪れた際のルートは芦北町からの県道のみで、八代市を経由して片道1時間半を要した。住宅は氾濫した球磨川の泥と川内川の土石流に埋もれていた。住民たちも村外へ避難して手付かずの状態だった▼昨日、自衛隊や団体による災害ごみの大掛かりな回収作業が展開され、自宅に戻って清掃に追われる住民たちの姿を目にした。神瀬の復旧は始まったばかり。今後、多くの人手と時間を要する。上流から下流へ支援の広がりを願う。

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