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  • 2020/06/30 (火)
  •  聞けばドキッとするスマホのエリアメール音。ひところに続いた緊急地震速報や、先日の災害避難情報など。なるべく耳にしたくはない▼梅雨も盛りの今、水稲栽培には不可欠な慈雨も、過量では災害をもたらす障壁扱い。4年前は熊本地震の陰に隠れていたが、ここ数年続く西日本と九州北部の豪雨被害など、雨による災害は毎年、各地で発生中▼特に、周囲に山々が連なる郡市では山地災害が起こりやすい。その危険信号は河川の濁りや水位の低下、山腹の亀裂や落石、湧き水の噴出に停止、井戸水の濁りや地鳴りなど。これらの出来事を確認したら、すぐに避難を▼近ごろは近隣に限らず、山奥でも山林の伐採が進むが、そろそろ放置林の問題に耳目が集まりそう。国は2024年から、森林の整備と管理の財源として、全国民から年間1000円の「森林環境税」徴収を始める。誰もが無関心ではいられない▼宮城県気仙沼市の漁業、畠山重篤さんが30年以上前に始めた、漁師が山に木を植えて海を豊かにする「森は海の恋人」運動。自然に基づく命は本来、巡るものと教わった▼時折、自然が見せる猛威も循環とすれば、何かを反省せねばなるまい。

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