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  • 2020/02/25 (火)
  •  「空に3つの廊下あり。照ろうか、降ろうか、曇ろうか」は知られるところ。天候は人の手ではいかんともしがたいのだが、今冬ばかりは…▼たまり水の氷を見たのは昨年末の1回だけ。大寒から立春までの冷え込みも大したことなし。1月には小型台風並みの強風。そんな異色の今冬の象徴のような17日の市街地の遅い初雪だった。山間部では昨年末に降ったというが、初雪が名残りの雪となるのか▼めでたいものとされる「松竹梅」を「歳寒三友」と呼ぶと、どこかの新聞で覚えた。寒い時期に緑を保ち、花開くことがゆえんという。雪の中でも開花する「雪中四友」は「玉梅、蝋梅、水仙、山茶(ツバキの別名)」だそうだ。参考までに▼イルカが歌うのは「なごり雪」。“季節はずれの雪が降ってる”“今、春が来て君はきれいになった。去年よりずっときれいになった”。人吉球磨にも春一番が吹き、多種多彩な催しで希望あふれる陽春を迎えるはずだった▼そこへ新型コロナウイルス旋風。平成8年の病原性O157による相次ぐ夏祭りの中止を思い出した。致し方ないのだが、“何もない春です”(森進一の「襟裳岬」)は味気ない。一日も早い終息を願う。

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