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  • 2019/11/30 (土)
  •  赤バットの“打撃の神様”「背番号16」は、郷土人吉の誇りだった。それはプロ野球の盟主たる巨人軍の永久欠番となって今も称される▼川上哲治氏の生誕100年記念展が道の駅「人吉」のクラフトパーク石野公園で開かれている。人吉での幼少のころから熊本工、巨人軍の選手、監督、そして少年野球指導者の各時代が大年表とともに写真、ユニホーム、トロフィー、色紙、本、新聞、木の座像、V9戦士からのエピソードなどでずらり表現されている▼93年の生涯を見事に凝縮した「次の時代へ道をつなぐ」記念展となっており、二度とできない催しだろう。選手、監督としての功績と人となりが見てとれ、久しぶりに“見る”ではなく、“見入る”ひとときとなった▼うれしいことに展示会場には同じく人吉出身で王、長嶋選手に続く5番打者として輝いた末次利光氏のコーナーも。「今上天皇は隠れたファンだった」との知られたエピソードも紹介してあった▼平日の見物だったため入場者はまばら。それでも駐車場には熱心なファンらしい鹿児島など県外ナンバーが見られた。野球愛好者はもとより郡市民にも一見の価値ある川上記念展は、来年11月1日まで続く。

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