HOME>>瀬音

  • 2019/09/28 (土)
  •  増税直前の週末を迎えたが、駆け込み特需のほどが不透明。「たかが2%」と「されど2%」の両感覚が絡み合う今回の措置。中途半端な政策感も否めない▼商品ごとの税率格差はよいが、そのあいまいな線引きやポイント還元制など煩雑さは総じて国民に不評。その裏に潜む省庁間の綱引きや、イメージ重視の政治家と官僚とのせめぎ合いの構図が匂う。これが事実であれば、政治の身勝手な都合が形となって表れた典型例だ▼縁あって20代から国税モニターを経験。納税の意義と税金の必要性は熟知したつもりで一言。税金徴収機関職員を「ドロボー」扱いの納税者を複数知るが、税金の使途を決める議員への悪態を彼らからは聞いたことがない▼消費税率25%と、世界で3番目に高いスウェーデン。国民もさぞかし反発すると思いきや納得済み。その理由こそ、高い税率に見合う実生活への恩恵を実感できるため。相互の信頼関係のなせる業だ▼社会のお金は身体では血液に相当する。各所に栄養を運び健康を維持するわけだが、今回の増税による滞留が心配。オペを求めても腕の良い医者がいない▼わが家はもちろん「されど2%」。ぎりぎりまで粘り、血流を促す。

トップへもどる