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  • 2019/09/17 (火)
  •  島根県津和野町のJR駅前にはSL「D51」が展示されていて、鉄道マニアの視線を集め、観光客の人気になっていると聞いた。だから「人吉でも…」と▼人吉市が国鉄から無償提供を受け、肥薩線最後のSL「D51」を矢岳駅に展示したのは昭和47年10月。同51年にはSL「58654」も並んだ。うち「86」がその後、「あそBOY」、そして「SLひとよし」と名を変え復活、人気なのは承知のとおり▼矢岳駅の展示場に残された「D51」の復活運行は、部品の痛みなどから無理と知る。一説では、津和野町のSLより古くて価値があるというし、人吉駅前に移転、展示し、勇姿をもっと見せようとの声が発生したのだ。全国各地の鉄道マニア、SLファンらが訪れ、観光資源の一つになると見込む▼だが、運搬、塗装など大きな問題も抱える。両SLとも展示場に配置時は線路を走って来た。「86」搬出のように分解してトレーラーで運べば費用も多額に上ろう。錆や腐食もあり塗装にも数百万円が必要との試算。市財政は厳しい上、時にはJRとの折衝もあろうし、前途多難には違いない▼それでも「観光人吉のために何とか…」と望む声は少なくない。

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