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  • 2019/05/31 (金)
  •  何ら罪のない子どもたちが危険にさらされ、命を奪われる事件や事故が後を絶たない。スクールバスを待つ児童らを狙った神奈川県川崎市多摩区の19人殺傷事件は狂気の沙汰。安心安全が担保されない世相故に、どう安全度を高めていくか改めて問われる▼もはや、想定外を想定して命を守るすべが求められよう。大阪府の池田小学校に乱入した男が児童らを刃物で切りつけ、8人が殺害された事件から18年。屋内外の違いこそあれ不審者に気付いた場合、どう対処すべきか▼サウジアラビアの日本人学校に勤務経験のある人吉市の小学校長は「とにかく、すぐに逃げる」よう指導、危険を感じたら大声を出すことも常々伝えている▼防犯ブザーの電池は切れていないか、故障なく正しく作動するか否かの確認も怠らず。事件や事故は時間、場所を選ばないと肝に銘じておきたい▼3年前には球磨郡内の公衆トイレで「小学生に危害を加える」と冗談では済まされない悪質な落書きが見つかった。下校途中の児童を車に乗せようと声を掛ける事案もこれまで複数件。先述の小学校長が抑止力として頼みの綱にする一つは児童らを見守る“地域の目”。命を守る議論こそ大いに。

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