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  • 2019/05/16 (木)
  •  庶民には、いくつかの“ささやか”な楽しみがある。その筆頭は宝くじだが、「ふるさと納税」だってそう▼年収200万円以上ならば誰もが利用できる画期的なサービス。税収で成り立つ国家構造は理解する。決してぜいたくは言わず納税は無論、税を考える週間は家族総出で協力してきた。消費税増税だって、福祉費の増大を見越した取り組みと理解▼先の人吉市長選では松岡市長が同制度の成果をアピール。平成29年度寄付総額は1億7000万円弱。他では湯前町が9000万円弱と健闘。自治体の自助と数値化が可能な点は住民にも好都合▼さらには納税者の選択権拡大と地方への税収還流は結構なこと。各自治体の魅力ある産品づくりにも貢献するはずだ。そこに規制をかける国。個人的には反対だが、同制度が納税の“見返り”を錯覚させてはいけない▼サービスの受益者が費用を担う典型例がこの制度。まさに受益者負担の原則に合致するから人気が高まるのは当然だ。納税者の意識もさることながら、制度の欠点が原因ならば是正は仕方がないのかも▼可能であれば自身の居住地へ。あとは親戚地域や復興支援もよし。一考すべき今回の引き締め措置。

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