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  • 2019/02/23 (土)
  •  豚が感染する家畜伝染病「豚コレラ」が昨年9月、岐阜県で発生。その後、終息どころか野生のイノシシの感染も確認され、近隣県に広がっている▼郡市から遠く離れているからと安心はできない。国内で26年前に発生したのは錦町。鳥インフルエンザと同じように相手は目に見えないウイルス。畜産農家は飼養衛生管理徹底に努めるしかない▼隣国に目を向ければ、昨年8月に中国で初の「アフリカ豚コレラ」、先月は韓国で「口蹄疫」の発生と相次ぐ。当然ながら日本では、検疫強化など侵入防止の水際対策に力を入れているが、近年は中国、韓国からの観光客が急増。以前に比べて侵入のリスクは高まっている▼県内でも熊本空港に消毒マットの設置、大型クルーズ船が寄港する八代港では検疫、観光団体には靴底消毒を依頼するなど警戒。ひとたび発生すれば移動制限や消毒で誘客どころではないことは5年前の鳥インフルエンザで経験済み▼ことしはラグビーとハンドボールの世界大会、来年は東京五輪と訪日外国人はさらに増加が見込まれる。家畜伝染病に限らず受け入れにはさまざまな問題がつきまとう。歓迎しつつもどう備えるか。悩ましい。

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