HOME>>瀬音

  • 2018/04/20 (金)
  •  先日、私用で福岡方面に行った帰り道、以前から気になっていた筑前町の太刀洗平和記念館に立ち寄った▼同館一帯は、戦前まで旧日本陸軍の太刀洗飛行場があった場所。教育隊や航空機製作所も有する陸軍航空の拠点施設だったが、昭和20年3月にB29による空襲で壊滅的被害を受け、さらには特攻隊の出撃と悲劇の運命をたどった▼その歴史と平和を伝える品々が展示されているが、有名なのは貴重なゼロ戦32型と九七式戦の復元機。人吉市出身の日野熊蔵氏の初飛行から始まった国内航空史を学ぶことができ、全国から来館者を呼んでいる▼錦町では、人吉海軍航空基地跡を活用した資料館と観光拠点を兼ねた施設整備が進む。今夏のオープンを目指しているが、ふと気になったのは九州自動車道から現地までのアクセス。少々分かりにくい場所だけに隣接する人吉市と相良村にこまめな道案内表示が必要だろう▼基地跡以外にも人吉市に高木惣吉記念館、湯前町に軽巡洋艦「球磨」と関係のある里宮神社、あさぎり町には陸軍秘匿飛行場跡がある。これらを点に終わらせることなく、動線として来訪者がさらに足を延ばす地域間の連携と活用に期待したい。

トップへもどる