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  • 2026/09/23 (水)
  •  20日、静かな夜明けを迎える中、再建された球磨川第四橋梁から6年2カ月ぶりに列車の警笛が響く。「全線開通おめでとう」。この橋梁から少し離れた家の布団にくるまりながら祝った▼令和2年7月豪雨の苦難を越え、くま川鉄道が人吉温泉駅―湯前駅の全線で運行を再開。黄金色の盆地に列車の響きが戻ったことは、地域にとって復興の確かな道しるべとなる▼上下分離の新体制で再出発を切ったが、全線開通はゴールではない。存続の鍵を握るのは「乗る側」の意識の転換である。利用者の約8割を占める高校生を単なる「乗客」にとどめず、生徒自身が持続可能な運行を考え、行動へ踏み出す試みに期待したい▼工業や商業、農業などを学ぶ専門知識を生かした若者目線の魅力発信や商品開発の提言など、高校生が主体となって鉄路の価値を高める取り組みは、生きた地域探究そのもの。生徒たちの柔軟な熱気は、大人たちの利用意識を呼び覚ます強力な起爆剤にもなる▼住民一人一人が「自分たちの鉄道」という当事者意識を持ち、日常で乗って支える実践が欠かせない。地域総出で知恵を絞り、よみがえった鉄路を次の世代へ引き継いでいかねばならない。

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