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  • 2025/11/05 (水)
  •  きょう5日は「津波防災の日」。14年前に起きた東日本大震災を教訓に「津波対策に関する法律」により、津波防災に多くの人が理解を深めるように制定された▼なぜ、この日なのか。171年前の江戸時代、嘉永7年11月5日に安政南海地震が発生。和歌山県が津波に襲われた際、暗闇の中で稲に火を付けて、逃げ遅れた人を高台に避難させた逸話に由来▼同地震をはじめ太平洋側では100から150年間隔で大規模な地震と津波が発生。現在は「南海トラフ地震」の発生リスクが高まっている。沿岸部の各自治体では、減災へ向けた防潮堤や避難タワーなどのハード、ソフト両面から事前対策が進む▼山に囲まれた郡市の場合、津波の心配はないが、人吉盆地南縁断層をはじめ近くには日奈久断層もあり、市町村の防災訓練も地震の想定が増えた。自主防災組織活動が盛んな地域は住民の防災と共助意識も高いが、そうでない地域との格差を感じる▼大雨や洪水の出水期が過ぎて一安心とはいえ、「天災は忘れたころに」の言葉も。うるさがられるかもしれないが、災害への備えと確認を怠らないよう、機会あるごとに紙面を通じて呼び掛け続けたい。

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