HOME>>瀬音

  • 2025/07/03 (木)
  •  昨日、本紙は紙齢2万号の節目を迎えた。特集ページを作るに当たり、創刊号を改めて目にすると、創業者の創刊に対する並々ならぬ熱意と決意が伝わってくる。昭和33年の創刊から67年。創業者ら多くの先輩が鬼籍に入り、時の流れを感じる▼自身は昭和の終わりに入社したが、振り返ると時代とともに新聞作りも変化。入社当初は、原稿用紙にボールペンで執筆し、1カ月もたつと指には“ペンだこ”が。その原稿を見て製作部員が写植するが「字が汚くて読めない」とクレームを受け続けた▼その後、執筆方法はワープロ、パソコンへ移行。カメラはフィルムからデジタルに変わり、社内からはフィルム現像の暗室が消えた。緊急の呼び出しもポケットベルから携帯電話へ。今は撮影、録音も可能なスマートフォンが普及、便利な世の中になった▼現代では、人工知能(AI)で文書作成も可能となり、ネットには他媒体を見て書いたコタツ記事や真偽不明の記事があふれる。本紙が67年前から変わらないのは、人吉球磨と共に歩み、現場に足を運んで取材し伝え続けること▼創業者の志、読者各位の叱咤激励を忘れず、次の節目へ歩みを進めたい。

トップへもどる