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2025/05/03
(土)
- 障害年金を申請したが不支給と判定された人の割合が急増しているという事実を新聞記事で知った。令和6年度に不支給と判定された人は前年度の2倍以上、約3万人に上ったという▼障害年金は病気やけがによって生活や仕事が制限される場合に受け取ることができる公的年金。「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類がある。障害が重い順に1級から3級に分かれており、「基礎年金」の場合、3級と判定されると支給されない▼「息子が20歳になるので、障害年金を申請したのですがダメでした。これからどうしたら良いでしょうか」。以前、障害をもつ子どもを育てる母親から相談を受けたことを思い出した。不支給の決定に対する不服申し立てに当たる「審査請求」を勧めたが判定結果は覆らなかった▼収入が少ない障害者にとって障害年金を受給できるかどうかは今後を左右する死活問題。不正受給は断じて許されることではないが、本当に必要な人に公的支援が生き届かないということはあってはならない▼障害の有無に関わらず、誰もが安心して暮らせる社会へ。日本年金機構をはじめとする福祉行政には障害者に寄り添う姿勢を忘れないでほしい。