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  • 2024/11/25 (月)
  •  「『原稿』より『健康』ですよ」。人吉球磨に勤務されていた他紙の先輩記者に諭されたことがあった。誤解を与えないように言うが、その先輩は実に仕事熱心な人だった。しかし、心身のケアにも十分に注意を払われ休暇を取ることも重要視。新しい赴任先でもワークライフバランスを保ちながら元気に活躍されていることだろう▼〈しごとより、いのち〉。ある日の仕事中、手元の携帯電話に強烈なメッセージが届いた。毎年11月は厚生労働省が定めた「過労死等防止啓発月間」だという▼「24時間働けますか」というキャッチコピーが大流行したのがバブル期。「休まず働くことがカッコいい」。令和の時代になった今でも長時間働くことを評価する風潮が一部でしぶとく生き残っているのも事実だ▼現代日本では勤務問題を原因とする過労死等の総数が増加傾向にある。過労死をゼロにし健康で充実して働き続けることのできる社会へ。厚生労働省が作成した啓発ポスターには、こう記してあった▼〈仕事は本来、やりがいや生きがいを生み出し、人生を豊かにしてくれるもの〉〈働き過ぎで心や体の健康を損なうことは絶対にあってはなりません〉。肝に銘じたい。

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