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  • 2024/06/26 (水)
  •  先日の日曜日は、沖縄戦の「慰霊の日」。79年前の太平洋戦争末期、米軍の大艦隊が押し寄せ、3月に慶良間諸島、4月に沖縄本島に上陸。住民も戦闘に巻き込まれて犠牲となり、23日は旧日本軍の組織的戦闘が終わった日とされている▼子どものころ、何も知らずにテレビで目にした白黒映画「ひめゆりの塔」は強烈だった。看護要員として動員されたひめゆり学徒隊の悲劇を描いた作品だが、重傷兵に青酸カリ入りのミルクを与える場面など沖縄戦の悲惨さが伝わった▼女学生だけでなく14歳以上の少年たちも「鉄血勤皇隊」として動員。中には戦車へ斬り込みを命じられ、爆雷を背負い爆死した少年たちも。もしわが子がと考えると胸が痛む。軍人、民間人合わせて約20万人が犠牲となったが、8月6日と9日の原爆忌、15日の終戦記念日に比べると慰霊の日の認識は低いように思える▼23日は錦町の人吉海軍航空基地資料館で追悼と平和を願って沖縄の伝統芸能「エイサー」が郡市の火乃国エイサー琉跳會によって披露された。演舞を通して沖縄戦に関心を向ける機会になったはず▼来年は戦後80年の節目。恒久平和へ向けて戦争の歴史を改めて学びたい。

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