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  • 2024/06/06 (木)
  •  老いに比例したアンチエイジングの機会はめっぽう増えたが、中でも顕著なのが白髪対応。周囲の反応から意地を張らず、より早く髪を染めればよかったと後悔▼過日、久しぶりに帰省した息子の頭に白いものを見つけた。18年前、小学3年だったこの子に白髪を抜かせていたのを、ついこの前と感じるほどの親バカ故かショックも大きかった。そういえば亡父も早くから白髪頭だ。親子三代、この子も父となれば、わが子に白髪を抜かせるのだろう▼白髪といえば日本の歌百選の選定歌「肩たたき」。二番目の歌詞は「母さん白髪がありますね、タントンタントンタントントン」とある。これは作詞した西條八十氏が兄弟の不義による困窮で苦労を掛けて失明、白髪の増えた母への自責の念を込めたと聞いている▼加齢変化では老眼は無論、最近は皮膚のたるみとシワの増大も顕著。そんなわが身の様子を子どもらはどんな思いで眺めるのか。亡父の享年と並んだことし、さまざまな思いを巡らせつつ死別の苦悩だけは味わわせないと決意、健康を強く意識する▼先述した白髪絡みの親子のふれあい。それが3世代となれば、老いあればこそと感謝の気分でいっぱい。

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