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  • 2024/03/28 (木)
  •  鉄道ファンだけではなく、沿線の住民から愛されたSL人吉が戻ってくる。地元の観光関係者らの「引退後は帰郷して」という切実な声が届いた▼SL人吉は23日の営業運転を最後に運行101年の歴史に幕を閉じた。大正11(1922)年11月18日に運行を開始。JR九州が運行する現役で国内最古の蒸気機関車だった▼幾度となく再起を果たし、肥薩線の八代―人吉間の「川線」は車窓だけではなく沿線からの手振り、駅での歓迎が乗客を喜ばせた。しかし、令和2年7月豪雨災害で不通が続く肥薩線から姿を消した▼24日の終了式典で「引退後、人吉市へ譲渡」が発表され、人吉温泉女将の会さくら会の女将は「別れの涙がうれし涙になった」と喜んだ▼残すは肥薩線の鉄道での復旧。国、県、JR九州による検討会議も大詰めを迎え、慎重な姿勢を崩さないJR九州は鉄路復旧の方針を固めたという報道もあるが、「日常利用の創出」が重要という▼JR九州は検討会議の対象区間は「川線」であり、鹿児島、宮崎県を跨ぐ人吉―吉松間の「山線」は別の合議体が必要という姿勢らしい。ここでも観光利用に頼らず、地元の「日常利用」に対する意識が問われる。

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