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  • 2023/06/29 (木)
  •  令和2年7月豪雨から支援ボランティアを今も続けている団体、学校がある。その一つが写真洗浄ボランティア「あらいぐま人吉」(長山公紀代表)▼「被災者の大切な思い出を守る」―。3年前の豪雨災害などで泥水に浸かり、汚れた写真を洗浄して返す地道な作業だが、人吉市温泉町の公民館型「みんなの家」、相良町公民館などを拠点に活動を続けている▼この活動が地元の高校生だけでなく、写真洗浄を依頼した被災者も「自分も人のために役立ちたい」と支援される側から支援する側になり、交流も深めながら「心の復興」とともに「ありがとうのリレー」がつながっていく▼これまでに被災者から依頼された写真は149件7万4000枚で、そのうち95件4万2000枚を返却。以前の取材では、被災で多くの写真を失ったという女性が洗浄でよみがえった娘の成人式の写真を手に「ありがとう」と涙していた▼今では人吉球磨だけでなく、全国で発生する被災地からも依頼が届く。各イベントでの体験コーナーなどで活動の周知を図り、大切な思い出を守る今後の備えにもなる。各学校などへも出向くという。学年や地域の取り組みで招いてみては。

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