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  • 2023/01/31 (火)
  •  初確認から丸3年が経過した新型コロナ。いまだ死者が絶えない現況下、決して語呂合わせではなかろうが国は5月に感染症法上5類への移行を決めた▼流行期にはクラスターやロックダウン、ソーシャルディスタンスなどの横文字が巷にあふれ、負けじと助成金や3密、緊急事態宣言など漢字言葉も横行。また東京五輪延期のつじつま合わせか、戦後初となる夏の全国高校野球大会をはじめインターハイに国体まで中止となり青年らが涙した▼あのころ、人吉市で初の陽性者が出た際はまるで“犯人探し”の騒ぎようだったが、“となり近所は当たり前”の今や罹患者どうしの症状談話が漏れ聞こえる。確かに日常となったコロナ禍だがやはり、日々の死者数を見るにつけ対応に追われる医療関係者を想像する▼新型コロナに起因した社会のさらなるデジタル化で、大きく変わった私たちの働き方や生活様式。中でも社会経済的に不利な場合が多く、また孤立しやすい高齢者への影響拡大は必至だろう。十分な配慮は不可欠だが、昨今の政治で先憂後楽は望めるか▼冒頭の5類移行はまさか選挙絡みと大衆迎合ではなかろうが、真の国益とは何かと思索する好機となった。

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