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  • 2022/08/13 (土)
  •  打ち上げ花火の文化が一般に広がったのは江戸時代で、飢饉や疫病で亡くなった人への鎮魂、悪疫退散を願ったという。「鍵屋」「玉屋」という花火師が技を競い合ったことから、今も打ち上げ時の掛け声として残る▼お盆期間中に開かれる人吉花火大会。令和元年は台風接近に伴い延期し、翌年は新型コロナの影響で大会史上初の中止、昨年は秋に実施された。雨天延期がなければ4年ぶりの15日開催となる。天気予報は今のところ晴れ時々曇りなので大丈夫か▼夏の風物詩として定着し、今回で67回を数える。多くの人が足を運び、球磨川上空を彩る大輪の花が観衆を魅了。ホテルや旅館に泊まる観光客の誘致、繁華街のにぎわいにも一役買い、地元に大きな経済効果をもたらしてきた▼主催する人吉市と人吉商工会議所は新型コロナの感染防止を徹底するよう呼び掛けつつ有観客での開催を決定。久しぶりに出店が並び、帰省できない人や外出を自粛する人たちのためにインターネットでライブ配信を行うといった工夫を凝らす▼3000発の花火が未来への“希望の光”となって復興の道を歩む人吉を照らす。全国の郡市出身者や支援者にもその光を届けてほしい。

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