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  • 2022/08/12 (金)
  •  一昨日にふれた11日の「山の日」。制定には7月の第3月曜日の「海の日」があったからとも。それなら山と海をつなぐ「川の日」も祝日にとなるが、その日自体は国土交通省が7月7日に制定済み▼特に郡市は山とともに川の恩恵を受けている。球磨川下りやラフティングなど観光面はもとより、アユやヤマメなど数え上げればきりがない。その川や魚との関わりを考えさせられたのが五木村の歴史文化交流館で開催中の企画展「川と魚と人」。会場に川魚を捕るための漁法や道具が展示され、ウナギを捕るカシバリ、小魚用のビンヅケなど川で遊んだ経験のある人たちには懐かしいだろう▼展示の最後にある「洪水と川と魚と人」の一文が目に留まった。洪水を防ぐために河川にさまざまな治水施設が造られる現状に「それらの施設に川魚という生き物との共存思想が希薄なのが気になる。これらの施設は人が撤去しない限り影響し続ける」と投げ掛ける▼すでに川辺川ダム建設計画により半世紀にわたり影響を受けてきた五木村。さらに流水型ダム計画が動き出し翻ろうの歴史は終わりが見えない。何気ない一文にも村が抱える苦悩を深読みしてしまう。

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