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2022/08/04
(木)
- 趣味は人生を豊かにしてくれると言われるが、その幅広さが人柄にも表れていたのが昨日の訃報にあった那須智治さん▼“那須先生”と呼ばれていたように歯科医師として診療に追われる傍ら、人吉アマチュア無線クラブ、ザラストロ合唱団、人吉・球磨山頭火の会の代表として精力的に活動。それ以外にもマウンテンバイク、釣り、数年前からは野菜作りを始めるなど行動力にも驚かされた▼その活動には、愛好家同士の楽しみに終わらず社会貢献があった。合唱団の施設訪問、各種大会での無線による運営協力、山頭火の句碑建立による観光活性化など多岐にわたる。特に訴えていたのが東日本大震災を契機としたアマ無線の重要性▼アマ無線家の災害ネットワーク構築を提唱し、１月には２年前の７月豪雨災害時の検証報告会を開催。自身が被災して活動できなかったことを悔う一方、郡内の会員たちが情報収集に尽力していたことを知ってほしいと願っていた▼豪雨災害では紺屋町の医院、西間下町の自宅が被災。昨年９月、灰久保町に医院を移転、再建したばかりだった。今後は縁ある人たちが遺志を継ぎ活動を発展させてくれるはず。ご冥福をお祈りしたい。
