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  • 2021/10/18 (月)
  •  一度だけタイトルを決めてキーボードをたたき出したのも束の間、スムーズなのは出だしのみで筆は進まずに断念。才能は微塵も感じられず小説家としての道を諦めた▼さて、元学校の先生で学習塾を主宰していた多良木町の竹下和子さん(86)の孫・君嶋彼方さん(ペンネーム、会社員、東京都出身。1989年生まれ)が、「水平線は回転する」で(株)KADOKAWAの第12回小説野生時代新人賞を受賞し、改作した「君の顔では泣けない」でデビュー(9月24日発売)▼子ども時代は夏休みなど多くを同町で過ごし、ゲームやある人気アニメが好きで、犬、猫をかわいがり、2歳でアルファベットを読んだと懐かしむ竹下さん▼小学2年生で四字熟語や「子」のつく漢字での遊びをし、出尽くしたと思った矢先の「餃子」の一手に唸った思い出があるという▼小学生で小説にふれ、同じように誰かの生活を豊かにしたいと中学校から書き始めた。書きたい物語はまだまだあるらしく、読み終えたばかりなのに次回作がすでに待ち遠しい▼今作、新たに生み出される物語がどれだけの人の頭や心にどんな反応を起こさせるのか。地元に縁ある作家の今後にワクワクする読書の秋。

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