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  • 2021/10/14 (木)
  •  やはり食欲の秋につき、先の小欄“つぼん汁”に続く食の話題にてご容赦を。ちなみに今回はそば▼郡市でそばといえば山深い五木村や水上村が思い浮かぶ。そば好きならば承知と思うが、品種の違いで夏と秋の2回は楽しめる。本来、秋の収穫のみ新そばと呼ぶが、今では夏の場合も同様にそれぞれ“夏新”“秋新”といわれる。個人的には断然、秋新だが「香りよく深みある味」などと半可通できるのもそばの醍醐味といえよう▼そばの老舗といえば、かの池波正太郎の影響か東京の「かんだやぶそば」を連想する。しかし国内最古は京都の尾張屋だ。大通りに面した瀟洒なたたずまいから一変、古めかしい建具に囲まれ「宝来そば」を口にすれば創業500年の風格が味わえる。あ~、食べたい▼そばついでに実は衆参両院内など永田町近辺にはそば屋が多い。先生方は国会答弁並みに「新そばの香り…」「一番だしのつゆ…」などと半可通ぶっているのか興味が湧く。そういえば菅元首相の好物はそばだったが、岸田首相は?残念ながら、というより当然だがお好み焼きと牡蠣▼そばはのど越しよし、噛んでもよし。新そばの便りが待ち遠しい晩秋である。

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