HOME>>瀬音

  • 2020/03/27 (金)
  •  2月1日に開幕した「人吉球磨は、ひなまつり」が22日に閉幕した。ことしは新型コロナウイルスの影響で計画されていたイベントが中止となり、各会場を訪れる観光客もまばら。ひな人形の華やかさが余計に寂しさを際立たせた▼また、同日は熊本県知事選挙の投開票日。こちらも新型コロナの感染防止から異例の自粛選挙に。公務に専念し続けた現職が勝利したが、不安、焦燥、ストレスは相当大きかったようだ▼県内の経済が打撃を受け、有権者も感染防止対策に追われる中、新人が掲げた多選弊害などの争点は届かず、現職の即戦力への期待、支援者の組織力の差が票にも表れていた▼改めて両者の争点を見直すと、明確な違いがあったのは阿蘇くまもと空港のアクセス。現職は鉄道延伸、新人はバスを使った新交通システムを主張。告示前に出馬を断念した3人目が訴えたのは、熊本新港を利用した空港移転だった▼霧や噴火のリスクがなく新幹線との連携など理にかなう点は多かった。現職の言う50年、100年後の熊本を見据えたレガシー(遺産)での発展を考えるなら絵空事と片付けられない。今後、空港アクセスを巡る議論を注視したい。

トップへもどる