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  • 2020/03/23 (月)
  •  昭和43年以来52年ぶりの現職と新人の一騎打ちとなった球磨村長選挙は、22日に投開票が行われ、接戦の末に新人が現職を退ける「継続」より「刷新」を選択する歴史的な結果で終了した▼勝利した新人は1月下旬に立候補を表明し、草の根運動を展開。現職は村議会議員7人に各種団体などが支援する組織型選挙で応戦する構図と新人には不利ではないかと見る向きが多かった。新人陣営によると、日増しにムードが高まり、支持の輪が広がったという▼選挙期間中は両陣営の選挙カーが5日間、村内の隅々まで遊説するなど日ごろ静かな山村が選挙一色となった。同村の場合、日本三急流の球磨川を挟んで山沿いの各所に集落が点在。まるでうなぎの寝床のような所を遊説する候補者も大変だったろうが、それを取材するのも苦労した▼選挙カーの声を聞きつけ、家の中から出てきた村民が両候補に手を振ったり、握手を交わすなどある意味優しさを感じたが、票読みする側にとっては、どう判断してよいのか迷ったことだろう。これが選挙の恐ろしさでもあると実感▼今後は遺恨を残すことなく、山積する課題に村民一体となって取り組むことが大切になろう。

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