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  • 2019/12/27 (金)
  •  厚生労働省が発表した、ことしの人口動態統計年間推計によると、日本人の出生数は90万人を割り、86万4000人。戦後間もない昭和22年の三分の一にまで減少し、少子化が一層鮮明に▼昭和1桁生まれの母は8人兄姉の末っ子。着る物や食べ物など乏しかった戦時中に衣類はお下がり、食事は分けるのが当たり前。しかし、隣近所も多くの子どもたちがいてにぎやか、物は不自由でも共助の精神に心を満たされたと聞く▼振り返れば、小学生のころに通っていた人吉東小学校は全校児童約1200人、45人学級が5クラスだったと記憶する。見知り遠足は長蛇の列、昼休みともなればグラウンドの場所取りが忙しかった▼今、郡市の小学校は1、2年生が35人、それ以外は40人学級。児童数は減っても本紙企画「教室のなかま」を通じて子どもたちの笑顔、豊かな表情に変わりはないことはうれしい▼先の人口動態統計、年間の死亡者は平成15年を機に100万人を超え、ことしの推計は137万6000人。人口減少の解消は容易ではないが、このままでは古里の近未来が気掛かり。知恵を出し、少しでも明るい兆しが見える来年にと改めて。

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