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  • 2019/12/02 (月)
  •  一年の中で最も慌ただしいのが師走の12月。一年を締めくくる月であり、新しい年を迎えるための最後の月でもあることから気が引き締まる思い▼1日から歳末商戦がスタート。シャッター通りと化し人吉市の中心商店街では、ことしも師走商戦の気配は感じられず静か。同商店街の昔の大売り出しは、3月の“春の市”、7月の“中元”、12月の歳末の3回あり、盛り上がった。その中で最大は歳末。共助会と専門店会、人吉商工会議所などが主催していた▼56年も前の昭和38年の歳末大売り出しの景品は、1等現金10万円、2等別府温泉招待旅行200人など豪華。買い物の額に応じ補助券と抽選券がもらえ、全盛期には期間中2回ほど抽選会が開かれ関心を集めた▼九日町通りにはジングルベルの音楽が流れて市民の消費を誘い、紺屋町通りと合わせ、球磨郡からも買い物客が訪れ、年末には通りを埋めたほどだった。商店の閉店に伴い、楽しみだった大掛かりな売り出しはずっと前に消え、現在は球磨郡の町村でも聞かれず寂しい限りだ▼商戦が本格化するのはボーナスが出そろってから。この年末の購買力をみすみす逃しては商店街の活性化はおぼつかない。

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